2013年06月12日
カネカ、青森に有機EL実証設備 世界初の蒸着技術
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:カネカ

カネカは12日、新たに「面蒸着技術」を取り入れた有機ELパネル量産に向け、実証設備を子会社のOLED青森(青森県六ケ所村、瀬崎好司社長)の工場に導入し、稼動開始したと発表した。
経産省から補助金を受けて建設していた。量産が可能な設備としては世界初となる面蒸着方式を採用した。

電圧をかけると発光する有機材料の使用量を減らすことで、従来設備よりも安くパネルを作ることができる。
同設備には面内蒸着膜厚分布を5%から3%以内に抑えた。
また材料使用効率(実際にガラス基板に蒸着された有機材料の比率)を約5%から20%強へ向上させることによりコスト削減を図った。

有機ELは、照明用では発光ダイオード(LED)に続く次世代の電子材料で、薄くてデザイン性に富み、光が柔らかく熱を帯びにくいなどの特長を持つが、高価な点が課題だった。

同社は早急に量産技術を確立し、2015年度にはパネルの販売価格を現在の10分の1程度に下げて事業拡大を目指す。

<OLED青森株式会社の概要>
(1)代表者  :代表取締役社長 瀬崎好司
(2)本社所在地 :青森県上北郡六ヶ所村
(3)設立   :2010(平成22)年9月
(4)資本金  :2億5000万円(カネカ100%出資)


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1371019675.pdf