2013年06月24日
出光興産、SPS樹脂「ザレック」、繊維分野開発へ
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:出光興産

出光興産は24日、シンジオタクチックポリスチレン樹脂(SPS、商品名「ザレック」)の繊維分野での用途開発を開始すると発表した。

SPSは1985年、同社がメタロセン触媒技術を応用して世界で初めて合成に成功したエンジニアリングプラスチックで、現在、自動車電装部品や家電製品など、電気特性、耐熱性、耐薬品性などが求められる分野を中心に市場展開中である。

また昨年からは信州大学繊維学部(大越研究室)と共同で、合成繊維化研究を行ってきた。これまでに課題だった強度を改良したほか、極細繊維化も可能になった。今後は、繊維としての用途開拓を加速するため、編織、紡績糸、不織布などへの加工研究を急ぐ。

耐熱・耐薬品性が求められる工業用フィルター用途や低比重・低吸水性を生かした衣料用途、他材料との複合材料用途などを検討しており、他の繊維メーカーや製品メーカーとも研究に取り組んでいく方針だ。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1372054982.pdf