2013年06月25日
特許庁・年次報告13年版「特許権の積極活用必要」
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:特許庁

特許庁は25日、「グローバルイノベーションサイクルを促進する知的財産システムの構築」とうたった2013年度年次報告を発表した。

この中で、わが国の技術貿易の現状について「わが国は、高い技術力を背景に2兆円の技術貿易黒字を計上しており、知財を活用して利益を生む構造へ転換しつつある」と紹介、「今後も知的財産権を最大限活用して自社の優位性を確保することが期待される」としている。

また、グローバルイノベーションサイクルを促進していくためには「知財グローバルに活用することで利益を上げ、得られた収益をわが国に還流させ、研究開発へ再投資していくことが必要」とした。

わが国出願人の海外への特許出願件数は18万件(米国人18万件、欧州人21万件)と、欧米出願人と同程度の規模となっているが、権利を用いたライセンス活動や侵害品への対応は“消極的”で、米国では2011年の知的財産関連訴訟が約4000件だったのに対して、日本は230件と少ない。中国は7,800件で日本の30倍以上となっている。

「権利化だけでなく、取得した権利を積極的に活用することが求められる」と強調している。