2013年07月03日
理研、光を当てるだけで何度でも加工できるヒドロゲル開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:理化学研究所

理化学研究所と物質・材料研究機構(NIMS)は3日、光(紫外光)を当てるだけでだけで望みの場所を何度でも加工できるヒドロゲルの開発に成功したと発表した。

水を主原料とした固形物であるヒドロゲルは、生体にも地球にも優しいプラスチック代替材料として、産業界・学界から注目を集めている。だが、従来のヒドロゲルは、古典的な鋳型法により成形されるため、単純な形状の塊としてしか得られなかった。一度成形した後に形状や組成を変えることが困難なため用途も狭められていた。

理研とNIMSの共同研究グループは、酸化チタンのナノシートを光触媒に使うことで、望みの場所を何度も加工できるヒドロゲルを開発した。半永久的に安定な酸化チタン触媒を用いるので、水と光があれば何度でも繰り返すことができる。

この成果は、ヒドロゲルの用途を飛躍的に拡張するもので、酸素コンテナ、薬物徐放システム、3次元的に加工された細胞培地、人工臓器などをはじめ、バイオメディカル分野での様々な応用が期待される。