2000年04月03日
一般廃プラの処理、過半がNKKと新日鉄で
初年度の計画は両社合計で6万トンに
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:宇部興産

 プラスチック関係業界筋の調査によると、「容器包装リサイクル法」の全面施行に伴って平成12年度において分別収集される一般プラスチック(いわゆるその他プラスチック)のうち、過半の6万トンがNKK、新日鉄の両社によって処理されることが明かになった。
 地方自治体の手によって12年度中に家庭から分別収集される一般プラスチック製容器包装材は10万6,000~10万7,000トンになると想定されている。
 一方、それを再商品化(リサイクル)することにしている事業者の中で処理能力が最も大きいのはNKKで、川崎と福山の両事業所を合わせた設備能力(高炉還元剤能力)は8万トンとなっている。ただし、今年度の実際の処理量は半分の4万トンとなる模様。これに続く大量処理事業者は新日鉄で、君津と東海の両事業所で合計2万トンをコークス炉によって化学原料化する計画となっている。この場合も初年度の処理量は設計能力のほぼ半部となるようだ。
 これらに続くのは、油化システムによってリサイクルを計画しているグループ。新潟の瀝青鉱油が6,000トン、北海道・三笠の道央油化センターが同じく6,000トン、そして札幌プラスチックリサイクルが14,000トンの各設備を使って重油に還元することにしている。また、年度後半から宇部興産によるガス化事業が加わる可能性もある。その場合は、ケミカルリサイクルの数量は約9万トンになる。残りはマテリアルリサイクル方法で処理されることになりそう。