2013年08月05日

生物研など、イネの干ばつ耐性を高める遺伝子発見

【カテゴリー】：ファインケミカル 【関連企業・団体】：農林水産省

農林水産省の農業生物資源研究所（生物研）は、生物研と名古屋大学、農業・食品産業技術総合研究機構、国際熱帯農業研究センターの研究グループが世界で初めてイネの干ばつ耐性を高める深根性（根が土壌深くまで伸びる性質）遺伝子を発見したと発表した。 深根性は、乾燥地域において土壌深層から水を獲得する上で重要な形質であるが、これまで深根性に関与する遺伝子は明らかになっていなかった。 生物研を中心とする研究グループは、イネの深根性に関与する「DRO1遺伝子」を世界で初めて発見し、この遺伝子が重力屈性に関与し、根の伸びる方向をより下向きにする働きがあることを明らかにした。 イネの張り方が浅いイネにこの遺伝子を導入すると、根が深くまで伸び、その結果、干ばつに強いイネになった。他の作物に同遺伝子を活用することで、干ばつに強い作物の開発が期待できる。