2013年08月07日
理研、嗅覚の鋭敏さを生み出す新規物質を発見
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:理化学研究所

理化学研究所(野依良治理事長)は7日、匂いを受容する嗅細胞に存在し、嗅覚機能の鋭敏さに必要なタンパク質を発見したと発表した。

理研の研究チームはマウスを使い、鼻腔内の嗅上皮に存在する膜タンパク質・分泌タンパク質群をコードする遺伝子の網羅的解析を行い、12種類の新規遺伝子を発見した。

その中の1つの遺伝子からできるタンパク質は嗅細胞に発現し、細胞内の物質輸送などを司る小器官であるコルジ体に局在していた。研究チームは、このタンパク質を「グーフィー」と名付けた。

生命活動に重要な役割を果たすのが嗅覚であるが、視覚障害や聴覚障害に比べると、嗅覚の障害は原因の究明が遅れている。匂いに対する鋭敏さを調節する「グーフィー」の発見は、嗅覚障害の分子メカニズムを解明する手掛かりになると期待される。