2013年08月21日
産総研、ウイルスから重金属まで 高感度センサ開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:NEDO、産業技術総合研究所

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は21日、NEDO若手研究グラントとしてインフルエンザウイルスの高感度分析装置の開発に取り組んできた産業技術総合研究所が、インフルエンザウイルスA型、B型だけでなく、従来の簡易検査方法(イノムクロマトグラフィー)では判定不可能な亜型の識別も可能にする小型高感度センサの開発に成功したと発表した。

このセンサ技術は、検出チップ上に対象となるウイルス等を捕捉し、チップ表面の状態変化を反射された光の強さなど、光学特性をモニタすることで、簡易検査方法に比べて短時間でかつ1-2ケタ高い感度での検出我可能である。また、センサ内のチップの変更により、ウイルスだけでなく、カドミウムや鉛などの重金属、メッキ液などの工業溶液のモニタリングも可能となる。

今後、実環境におけるインフルエンザウイルスの検出と同定に適用するために、主要なインフルエンザウイルスの種類について実用検出感度を得るための改良を進めていく。また、他のウイルス、微量不純物の検出などへの展開を図っていく方針である。