2000年11月27日
チバSC、インド・ゴアでポリマー用酸化防止剤新工場が稼動
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ

 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(チバSC)はこのほど、22日にインド・ゴアで建設を進めていたポリマー用酸化防止剤の新工場が稼動した、と発表した。
 ゴアのサンタ・モニカ工場での開設式に参加したポリマー添加剤ビジネスユニット ヘッドのフェリックス・マイヤー氏は、「ポリマー用添加剤はチバのコアビジネスである。この投資は、戦略的に重要なアジア市場で、主導的なサプライヤーになるというチバの決意の表われである」と語った。
 ゴア工場は、日本、台湾、中国に次いでアジアで4番目、最新の酸化防止剤の生産拠点で、新設備は、急成長しているインド市場の需要にあわせ、2種類の中心的な酸化防止剤Ciba IRGANOX 1010(チバ イルガノックス)とIRGANOX 1076を生産、これによりすでに生産している酸化防止剤Ciba IRGAFOS 168(チバ イルガフォス)に加え、インドのポリマー業界で今後ますます重要になるベース安定剤の現地供給が可能になる。
 チバは、この新生産設備と基盤施設の建設に、3年間で3億ルピー(650万ドル)を超える投資を行なってきた。新設備の生産能力は年産2,000トンで、これらの酸化防止剤は、熱および加工安定剤として使われ、工業製品から家庭用製品まで幅広く日常的に使われるプラスチック製品の耐久性と安定性の向上に用いられる。
 チバ インドの添加剤事業部長C.K.バッタチャージー氏は、「ポリマー業界の成長は速く、高品質のポリマー添加剤のオンタイム供給への要求が高まっている。インドにおける酸化防止剤の主要メーカーとして、チバは、より良いサービスを提供し、ビジネス・パートナーに選定されるため、ゴアでの酸化防止剤の現地生産を決定した」と語り、さらに「すべてコンピューター制御で自動化された工場は、国内の資材を使い、国際基準に従って建設された。ゴア工場のプロセスとシステムは、スイスやアメリカなど他のチバの生産拠点で使われているものと同じである」と締めくくった。