2013年09月02日

群馬大・阪大、世界初 架橋型核酸アプタマー作製法確立

【カテゴリー】：新製品/新技術 【関連企業・団体】：NEDO

新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）は2日、NEDO若手研究グラントの一環として、群馬大学と大阪大学の共同研究グループが癌や糖尿病といった疾患の原因物質に結合し、その働きを阻害する治療薬として期待される「架橋型核酸を含む人工核酸アプタマーの作製法」を世界で初めて確立したと発表した。 従来の天然型核酸アプタマーを医薬品とした場合、体内では短時間で分解されて失活するため、十分な効果が得られない一方で、体内における分解耐性を持つ人工核酸である架橋型核酸を用いると、原因物質に結合する核酸を見つけ出す方法がなかった。 群馬大と阪大では、核酸アプタマー（抗体のように標的に対し特異的な結合活性を示す核酸分子）の作製法を改良し、目的とする標的に結合する核酸をだけを、（1）分離する効率（2）複製・増幅する効率―の両方の効率を高めることに成功し、従来できなかった高い体内における分解耐性と、特定物質への結合活性を両立した架橋型核酸アプタマーの作製を可能にした。 従来の抗体と異なり、人工核酸は品質管理が容易で安価に製造できるメリットがあり、新規なバイオマーカー検出薬や分子標的薬の創製につながることが期待される。