2013年09月09日
東レ、ナノ多層積層フィルムの販売を拡大
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:東レ

東レは9日、ナノ多層積層フィルム「ピカサス」の売上高が2013年度には2009年度比で10倍の規模に達する見通しになったと発表した。2016年度には2013年度比で5倍の規模への拡大を目指していく。

「ピカサス」は、種類の異なるポリマーを数百から1千層、数ナノメートルの薄さで多層積層するナノ積層技術とポリマー設計技術を融合したナノ多層積層ポリエステルフィルム。独自の光学設計技術によって各層の厚みを最適化し、光を高輝度に反射させることで金属調の光沢と質感を実現した。

重金属フリーの環境低負荷型フィルムとして2008年に発売以来、環境配慮型社会における新たなニーズに対応してきた。具体的には、情報家電用途では優れた電磁波透過性、光透過性、成形性を活かして静電容量型タッチパネルや非接触充電器への外装・表面への適用、車載用途では衝突回避システム等に搭載されるミリ波レーダーの表面部分への適用などで販売を拡大してきた。