2013年09月19日
帝人、植物由来の生分解性癒着防止ゲル材を開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:帝人

帝人は19日、腹腔鏡手術への新たなソリューションとして期待される、植物由来生分解性ポリマーを使用したゲル状の癒着防止材を開発したと発表した。2020年までの実用化を目指す。

現在の癒着防止材は、シートタイプが主流であるため、術野が狭い部位や形状が複雑な部位の手術や、腹腔鏡手術などでは使用が困難であった。

同社が開発した癒着防止材は、セルロースを化学修飾したゲル(ゼリー)状の多糖類ポリマーであり、そのため、術野の狭い部位や形状が複雑な部位にも使用することができる。また、腹腔鏡手術専用の器具も開発を進めており、腹腔鏡手術での使用も期待される。

さらに同ゲル材は、植物由来の生分解性ポリマーのため、数日間で生体内に吸収され、除去する必要がない。
同社はすでに、動物実験により癒着防止効果を確認しており、2020年までの実用化を目指して開発を進めていく方針である。