2000年11月22日 |
トクヤマ、アライアンスも視野に石化事業構造改革を推進へ |
成長分野への重点投入も並行して推進 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:新第一塩ビ、トクヤマ |
トクヤマは22日、三浦勇一社長が記者会見し、事業構造改革の仕上げとしてアライアンスも視野に入れた石油化学関連事業の見極めを進めるとともに、成長分野への重点投入を並行展開する方針を明らかにした。 今年度は同社が進めている構造改革を通じて新たなる成長を目指す」とした3ヵ年計画の中間年にあたるが、上期の事業構造改革の実績としてセメント事業では廃棄物原燃料化によるコストダウン、生コン会社の合理化、販売会社の統合による競争力強化が図れたとしている。塩ビ事業では、新第一塩ビの同社主導体制、水島工場の設備廃棄、物流合理化、徳山工場制御室統合による省力化・コストダウン、同工場でのデボトルなどの施策を実行してきており、価格是正を実施するなど事業採算の改善を進めている。 こうした事業構造改革とともに成長分野への重点投入も行い、多結晶シリコンでは年産1,500トンプラントの建設工事を再開、2001年4月に4,800トン体制とする。シェイパル(窒化アルミ)では、窒化アルミ粉末製造設備の増強、薄膜基板生産体制の増強を行う。機能性粉体では、スペシャリティ・シリカ製品生産体制の増強、ポーンパットケミカルズ設備の増強を行う。 また、「環境経営」を推進するため8月には資源環境事業グループを発足させたが、第2期廃プラ燃料化設備建設も決定し2001年6月に年間1万5,000トンから4万5,000トンへ増強する。さらに山口ゼロエミッション推進事業と連携し、焼却灰のセメント原料化を進めていく。 当面の課題としては、事業構造改革の仕上げとしてさらなる分社化、アライアンスも視野に入れた石油化学関連事業の見極めを行っていくことになるとしている。 |