2000年03月27日 |
NKK、「その他プラ」用の高炉原料化工場を稼動 |
京浜、福山の両地区で合計年間8万トンを再商品化 |
【カテゴリー】:環境/安全 【関連企業・団体】:NEDO |
NKK(日本鋼管)は27日、京浜、福山の両地区で「その他プラスチック製容器包装」の高炉原料化工場の稼動式を開き、それぞれ操業に入った。 今回両地区で同時に操業を開始した施設は、容器包装リサイクル法の4月1日からの本格施行に基づいて全国各地で家庭から分別収集される一般プラスチック製容器包装(先行しているPETボトル以外のプラスチック)を高炉原料に再商品化する設備と、それを高炉に吹き込む設備のいわゆる一気通貫施設。前段の設備は、揺動式選別機・一次破砕機・磁力選別機・風力選別機・二次破砕機・塩ビ分離除去設備・造粒機・分級検査設備・貯留設備ーーで構成されている。後者は原料受け入れホッパーと吹き込みステーションとで成り立っている。 回収される「その他プラスチック」は約60%がコークス代替の高炉還元剤として、そして残り40%が高炉ガスとしてそれぞれ利用されていく。これまでにない高効率のプラスチックリサイクル施設であり、同時にCO2の削減効果も大きい点が強みとされる。 処理能力は両地区それぞれ最大年間4万トンである。現在NKKは、京浜工場内で産業系廃プラスチック専門の高炉原料化装置を稼動させている。処理能力は4万トンで、かねてからフル稼働中。したがって、今回の両地区の新設備の完成によって同社の廃プラスチックの総処理能力は最大12万トンとなる。同社では、最終的には30万トン以上の再商品化および吹き込み体制を確立したいとしている。 ただし、地方自治体の平成12年度における同プラスチックの分別収集量は当初計画の18万トンを大きく下回る10万5,000トンにとどまる見込みとなっているので、同社の処理量は基本能力の半分の4万トンとなる見通しにある。 なお、今回稼動に入った設備のうちの京浜地区の工場は厚生省、通産省および川崎市の「エコタウン事業」として、また福山地区の工場は資源・エネルギー庁および新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「新エネルギ事業者支援対策事業」として認定され、補助金の交付を受けている。 |