2013年10月21日
北海道で遺伝子組換え植物による「動物用医薬品」初商業化
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:経済産業省、産業技術総合研究所

北海道経済産業局によると、産総研北海道センターと共同研究してきた農薬メーカーのホクサン社(北海道広島市)が、同センターの「密閉型遺伝子組換え商物工場」を活用して栽培した遺伝子組換えイチゴでイヌの歯肉炎軽減剤(インターフェロンa製剤)として、農林水産省から動物用医薬品製造販売の承認を取得し、同技術で初の商業化を達成した。

北海道経産局では、北海道で誕生した世界最先端の「遺伝子組換え植物を活用した医薬品等の有用物質生産技術」の商業化を目指し、平成13年度から産総研北海道センターと連携して民間企業での商業化に取り組んできた。

今回、イヌの歯肉炎軽減剤は、ホクサン、産総研北海道センター及び北里第一三共ワクチンが、産総研の研究プロジェクトで開発した「密閉型遺伝子組換え植物工場」を活用し、完全人工環境下で、イヌインターフェロンa発現イチゴを栽培する。このような遺伝子組換え植物そのものを原料とする医薬品の商業化は世界初となる。

北海道経産局では、このほかにも「ニワトリの原虫病を予防する組換えジャガイモによる経口ワクチンの生産技術開発」や、同センターと民間企業による「家畜用医薬品」、「ヒト用医薬品」の共同研究開発プロジェクトの支援に取り組んでいる。