2000年03月21日
国際ガン研究機関がDOPを非発ガン物質に分類
お茶や水道水と同じグループ「3」に変更
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:塩ビ工業・環境協会

 塩ビ工業・環境協会が21日に明らかにしたところによると、WHO(国連の世界保健機構)の付属機関の一つであるIARC(国際ガン研究機関)は、このほどリヨンで開いた発ガン性物質の評価および再評価会議において、可塑剤DEHP(DOP)の評価を従来のランク「2B」から「3」に引き上げた。このことは、DOPに発ガン性がない点をIARCが間接的ながら明確に表明したと言える。
 IARCのランク「2B]は、工業化学物質を対象に同機関が公表している発ガン性評価分類の5段階のランク付けのうちのちょうど中間に位置するもの。”ヒトに対して発ガン性がある可能性がある”というのが大まかな評価である。これまでDOPは、コーヒーやサッカリン、ガソリンなどとともにこのランクに編入されてきた。それに対して今回ランクアップが認められた「3」は、”ヒトに対する発ガン性について分類できない物質”を対象とするもの。お茶や水道水(塩素処理した飲料水)などがこのランクの対象物質となっている。つまり今回の見直しは、DOPがお茶や水道水同様に発ガン性の心配がないことを世界で最も権威のあるガン研究機関であるIARCが認めたと言えるわけ。