2013年11月25日
東大院、世界初 キラル光磁石の合成に成功
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:科学技術振興機構

科学技術振興機構(JST)は25日、東京大学大学院が世界で初めてキラル光磁石を合成し、物質から出てくる光の波面(偏光面)を水平と垂直の間で可逆的に変化(光スイッチング)する新現象を発見したと発表した。

また、この新現象に基づき、世界初となるキラル光磁石の開発に成功した。
この成果は、光記録デバイスや光センサー、光コンピュータ、光通信技術などへの応用が考えられる。

光で物理的性質が変化する材料、とくに光により直接的に磁性を変化できる磁性材料である「光磁石」は、磁場や熱を必要とせず非接触で磁気的な性質を変換できるため開発が望まれていた。

今回開発した物質は、鉄イオンとニオブイオンをシアノ基で3次元的に架橋したキラル構造を持つ磁石で、これに青色光(波長473ナノメートル)と赤色光(波長785ナノメートル)を交互に照射することで、可逆的に磁石の磁力を変えることができる。