2013年12月04日
富士フィルム、認知症治療薬、米研究所と共同試験へ
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:富士フイルム

富士フイルムは4日、米国でのアルツハイマー型認知症治療薬「T-817MA」の開発を加速させるため、全米最大のアルツハイマー型認知症の研究機関であるAlzheimer’s Disease Cooperative Study(ADCS)と共同で、第2相臨床試験を実施すると発表した。来年1月から臨床試験を開始する。

アルツハイマー治療薬には現在、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬などがあるが、これらの治療薬は症状改善作用は示すものの、病態の進行を抑制することは難しいといわれている。

富士フイルムは、グループ会社の富山化学工業でアルツハイマー型認知症の進行を抑制する薬剤の研究を進め、強力な神経細胞保護効果と神経突起伸展促進効果を有し、動物モデルでも高い治療効果を示す「T-817MA」を見出した。

これまでに米国で実施した前期第2相臨床試験では、軽度及び中等度患者への有効性が認められ、良好な安全性も確認されている。

世界の認知症患者数は現在約36百万人、2030年には66百万人に達すると予想されている。このうち米国には現在5百万人以上の患者がおり、2030年には8百万人に増えると見込まれてる。

ニュースリリース
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1386128894.pdf