2014年01月23日

産総研、単層CNTと銅の複合材料で微細配線加工に成功

【カテゴリー】：新製品/新技術 【関連企業・団体】：産業技術総合研究所

新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）は23日、単層CNT融合新材料研究開発機構（TASC）と産業技術総合研究所が、単層カーボンナノチューブ（CNT）と銅の複合材料を用いて、銅の100倍の電流を流すことが可能な微細配線を基板上に作製する技術を開発したと発表した。 これにより、複雑な配線パターンの形成時でも、基板上で1μm以下の加工が可能になる。また、単層CNTと銅の複合材料は熱による断線が起きづらいため、信頼性に優れた高機能な車載用電子デバイスや微小なセンサーなどへの応用が期待できる。 今後は、単層CNT銅複合材料が有する高電流容量、温度依存性の小さい導電率、Siと同等の熱膨張係数などの特性を生かせる用途を開発し、デバイス開発につなげる。また、単層CNT銅複合材料の量産製造プロセスの開発を行い、この材料の新たな用途開発を進めていく方針である。 1月29－31日に東京ビッグサイトで開催される「nano　tech2014第13回国際ナノテクノロジー総合展・技術会議」で実物展示する。企業と連携し実用化を目指す。