2014年01月31日
北大など、イネの低温鈍感力をゲノムで指数化
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:農林水産省

農林水産省の農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)と北海道大学大学院は、遺伝子やそれ以外の反復配列を含む遺伝情報の総体(ゲノム)の発現の変動を利用して、イネが低温をどの程度ストレスと感じているのかを指標化することに成功した。冷害に対する強さの新たな判断基準になると期待される。

イネは、花粉の発育過程で低温に遭遇すると冷害を起こす。花粉の発育過程にあるイネに低温処理し、ゲノム全体の発現を無処理の個体と比較した結果、低温に強い品種(花粉の発育が良好)では通常の温度で栽培した時とほとんど変化がないのに対して、低温に弱い品種(花粉の発育が不良)は発現の変化が大きいことがわかった。

この傾向は、遺伝子以外の反復配列の発現でより高い相関があり、ストレスに対する指標として新しい基準を提示した。