2014年02月05日
農水省、バイオ燃料生産拠点の再点検・検証開始
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:農林水産省

農林水産省は5日、「バイオ燃料生産拠点確立事業検証委員会」の初会合を同省で開き、北海道バイオエタノール、オノエンホールディングス、全国農業協同組合連合会(JA全農)の3事業について、高コスト構造の見直しを含む自立化・事業計画の再点検・検証の検討に乗り出した。

同省は、平成19年度から、地球温暖化防止や農村地域の活性化を図るため、国産バイオエタノール生産の実証事業を全国3地区で支援してきた。だが、原料の多様化や製造コストの更なる削減などの課題が明らかになってきた。

天候不順や国際需給のひっ迫等による原料の高騰、燃料の高騰、エタノール販売価格の低下、更には円安の進展など、事業を巡る情勢変化により、自立化に向けた最大の課題である高コスト構造の是正が進まず、自立化への見通しは極めて厳しい状況となっている。

このため同省は、バイオ燃料生産拠点確立事業の今後のあり方について評価・検証を行うため、「バイオ燃料生産拠点確立事業検証委員会」(座長・塚本修東京理科大学特命教授)を5日に発足させ、検討に乗り出した。
この再点検・検証では、事業の自立化の方向性を探るとともに、同省の補助事業のあり方についてもメスを入れる方針である。検証委員会では今後検討を急ぎ、今年3月中に結論を出す方針である。