2014年02月25日 |
旭化成ケミ、石化事業再構築 水島のSM、ABSなど停止 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:旭化成ケミカルズ |
旭化成ケミカルズの小林友二社長は25日、国内石油化学事業の基盤強化策を決めたと発表した。2016年4月をめどに水島地区エチレンプラントの三菱化学設備への集約化と並行して、川崎地区を含む今後の石油化学事業の展開策を検討していた。 対象事業は、国内需要の縮小や海外製品との競争が激しいアクリロニトリル、スチレンモノマー、ABS樹脂、SBラテックス、エポキシ樹脂の5事業。 設備縮小などにより2016年度以降売上高は約400億円減少するものの、営業利益は50億円以上改善する見込み。 2013年度中に廃棄損・撤去損など180億円を特別損失として計上する予定。 関連従業員250人(水島、川崎両地区計)は配置転換などで対応する。 ■エチレンプラント 水島地区のエチレンセンターを最適生産体制とするため、2016年4月をめどに三菱化学設備に集約する(別掲) ■アクリロニトリル(AN) 現在、国内に年産45万トン設備(川崎:15万トン、水島:10万トン・20万トンの2系列)のほか、海外に76万トン(韓国:56万トン、タイ:20万トン)の合計121万トン設備を持つが、うち川崎の15万トンと水島の10万トン設備を停止する。需給バランスの悪化や市況低迷、原燃料価格の高騰など厳しい事業環境は今後も続くと判断。 ■スチレンモノマー(SM) 水島地区に2系列、年産71万トン(32万トン・39万トン)の設備を有するが、2016年3月をめどに老朽化が進む32万トン設備を停止する。販売先も国内市場および自消分中心に絞る。 ■ABS樹脂「スタイラック」 水島の年産65000トン設備を2015年12月をめどに停止する。 停止後は川崎で製造するAS樹脂と、外部調達によるABS樹脂コンパウンド事業に転換、差別性の高いコンパウンド品に特化する。 ■SBラテックス 現在、国内に年産6万トン(川崎:36000トン、水島:24000トン)を有するが、2015年12月をめどに水島の生産設備を停止し川崎地区に生産を集約する。 ■汎用エポキシ樹脂 旭化成イーマテリアルズが水島地区に有する年産37000トン設備を2015年5月をめどに停止し、富士地区に事業集中することで収益改善を図る。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1393321366.doc |