2014年02月27日
豊田中研、高価な金属錯体触媒の再利用技術確立
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:科学技術振興機構

科学技術振興機構(JST)は27日、豊田中央研究所が医薬品や化成品の合成に使用される金属錯体触媒を回収して再利用できる全く新しい固定化担体の合成に成功し、簡単なろ過操作で触媒の回収・再利用を可能にしたと発表した。
同社は今回、メソポーラス有機シリカ(PMOの細孔表面に金属錯体の構成要素である有機配位子(ビピリジン)を規則的に配列した高表面積のメソポーラス有機シリカの合成に成功した。
この細孔表面に触媒である金属錯体を直接固定することもでき、金属錯体が溶媒に溶けた状態と同等以上の触媒活性を示すことを明らかにした。
さらに、固定化した金属錯体は、ろ過により簡単に分離・回収でき、繰り返し使用できることも確認した。
今後、医薬品などの製造コストの低減、金属不純物の混入防止技術に役立つことが期待される。