2000年11月15日
HMTポリスチレン、マネージメント改革など事業構造改革が進展
今後A&Mスチレンの海外拠点的存在になる可能性も
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成、三菱化学、三菱商事

 三菱化学の100%出資子会社であるタイのHMTポリスチレンは、マネージメント改革を含む事業構造改革が順調に進んでおり、収益力の向上に結びつきつつある。このため今後は、三菱化学と旭化成工業の国内PS(ポリスチレン)合弁会社であるエー・アンド・エム(A&M)スチレンの海外拠点的な位置付けとなる可能性も出てきている。
 HMTポリスチレンは、1989年に米ハンツマン、三菱商事、現地TOAの3社合弁により設立、1991年にハンツマンに代わり三菱化学が参加、1993年2月に年産2万5,000トンのHI/GPPSスイング設備としてスタート、その後1997年3月に5,000トン増強、3万トンに拡大した。さらにGPの需要拡大に対応して、1998年にはGP6万トンを増設するとともに、スイング設備をHI専用に切り替え、現在はHI3万トン/GP6万トン体制となっている。
 また出資構成は、1996年末に三菱商事の保有株式を三菱化学が買い取り、三菱化学67%、TOA33%に変更、さらに昨年TOAの保有株式も三菱化学が買い取り、同社の100%出資子会社となっている。
 これを受けて三菱化学は、HMT社のマネージメント改革に着手した。具体的には、資金管理の強化により短期資金の返済を進める一方で、現地従業員の育成の強化を図った。この結果、事業構造改革に目途が付きつつあるとしている。