2014年03月20日
理研、新しいDNAの切断・連結方法を開発
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:理化学研究所

理化学研究所は20日、DNA(デオキシリボ核酸)への非天然型の塩基(5-エチニルウラシル=EU)の導入と安価な試薬の化学反応による新しいDNA切断方法を開発したと発表した。簡単な操作でDNAの切断だけでなく連結も可能にしたとしている。

同所の生命システム研究センターは、天然型の塩素「チミン」と似た構造のEUを切断対象のDNA中に導入し、メチルアミン水溶液を加えることによってEUを含むヌクレオチド部分で特異的にDNAを切断する方法を開発した。

また、切断されたDNAにはリン酸基が残るので、DNAリガーゼの基質として利用でき、DNAの連結も可能である。実際に、ポリメラーゼ連鎖反応で増幅したDNAにこの反応を適用した結果、簡単に増幅したDNAを連結できた。
得られたDNAの配列決定の結果は、DNAの複製時にEUが変異を引き起こしにくいことを示唆していた。