2000年11月14日
ナイロン6樹脂、アジア市況は1,750~1,850ドルの低水準
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 ナイロン6樹脂のアジア市況はトン当たり1,750~1,850ドルとこの1ヶ月間で70~80ドル下落、1998年末~1999年初めに次ぐ低水準で推移している。原料CPL(カプロラクタム)の市況軟化に対応したもので、現在進められているCPL価格の上昇に期待が寄せられている。
 ナイロン6樹脂は、比較的低水準の価格帯に欧米勢、高水準の価格帯は日本のメーカーの価格で、CPL市況の下落にともなって厳しい展開が続いている。
 一般的にナイロン6樹脂の価格は、単純計算でCPL価格プラス300ドル、諸経費および利益を考慮するとCPL価格プラス500ドル前後が相場となっている。現在のCPLの市況がトン当たり1,250~1,350ドルであり、タイムラグなどを含めて考えると、現在のナイロン6樹脂の価格はぎりぎりの水準にある。
 一方で、中国の繊維向けナイロン6樹脂の価格は、1、600ドル前後となっており、「厳しい状況にある」(市場関係者)ことも事実。このためCPLで現在打ち出されてるCIF・トン当たり1,400ドルの早期浸透を望む声が多い。