2000年11月13日
三井化学、タイSMPCのPTA増強を正式決定
年産80万トンへ倍増、アジアの需要成長に対応
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は13日、タイにおけるPTA(高純度テレフタル酸)事業会社のサイアム三井PTA(SMPC)においてPTA第2プラントを増設することを決定した、と発表した。
 自社プロセスによるPTA年産40万トン系列を2001年1月着工、2003年1月営業運転開始予定で建設する。増設後のSMPCの設備能力は80万トンとなる。投資額は2億2,000万ドルを見込んでいる。
 同社ではPTA事業をコア事業のひとつに位置づけており、日本・岩国の3系列65万トンのほかに、韓国の三星石油化学(SPC)103万トン、インドネシア・アモコミツイPTAインドネシア(AMI)42万トン、タイ・SMPC40万トンからの引き取りを行っている。
 タイのSMPCは今年10月に5万トン増強し40万トン体制としたばかりだが、今後も需要の伸びが期待されることから、新系列の増設を行う方針を決めたもの。
 アジアでのPTA需要は、過去5年間平均13%と急拡大が続いているが、今後もポリエステル繊維およびPETボトルなどの原料として伸長が期待されている。供給側では2002年に台湾・FCFC、中国珠海アモコの35万トンの増設はあるものの2003年以降の具体的な計画は出ていなかった。同社では、今後も拡大するアジア需要を獲得すべく、かねてより生産拠点の拡充の検討を進めていた。