2014年04月28日
積水化学・新中計、16年度営業利益1000億円目指す
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:積水化学工業

積水化学工業の根岸修史社長は28日、2014-16年度の新中計「SHINKA!Advance 2016」を発表した。

「SHINKA(しんか)」とは進化、深化、新化を表わすキーワード。「コアビジネス」「フロンティア」「グローバル」の3つのビジネスモデルをそれぞれ変革し、組織を活性化しながら「SHINKA」させる。

数値目標として、2016年度売上高 1兆2,500億円(13年度実績1兆1,108億円)、営業利益 1000億円(825億円)、ROE10%以上達成を掲げた。3カ年の投資額は1800億円。M&Aなどの戦略投資として、うち1000億円を見込む。

成長事業として住資産マネジメント、リフォーム、インフラストック、海外インフラ、機能材料、環境快適材料、モバイル材料、検査薬システムの8事業を「グローイング8事業」に位置づけ、強化を図る。

構成事業会社別に、住宅カンパニーはプレジデントの関口俊一常務執行役員、環境・ライフサイエンスカンパニーはプレジデントの高見浩三専務執行役員、高機能プラスチックスは同じくプレジデントの加藤敬太常務執行役員がそれぞれ事業戦略や方針を要旨以下の通り説明した。

■住宅カンパニー
高齢化や人口減少などから新築市場は縮小が予想される。復興事業やオリンピックを控え職人不足・工事費の上昇が避けられない。ユニット化と高品質化、工場生産の最大化により職人手間を省略していく。太陽光などを取り入れたスマートハウスで営業力を強化し、シェア・ナンバーワンを目指す。
◇新中計(2016年度)計画 :売上高:5500億円(13年度:5240億円)、営業利益500億円(430億円)

■環境・ライフサイエンスカンパニー
塩ビ管などの「地産地消」や物流・保管費の削減など汎用品事業の効率徹底化を図る。下水熱、地中熱など熱回収対応部材・システムの開発や、「膜ろ過システム」など、ストック分野で新規を事業立ち上げる。上下水道、電力、通信、集合住宅など全分野で包括受注を獲得できるようバリューチェーン体制を強化する。
◇新中計(2016年度)計画 :売上高:3000億円(13年度:2400億円)、営業利益:150億円(64億円)

■高機能プラスチックス
エレクトロニクス、車両・輸送、住インフラ材、ライフサイエンスの4事業分野を「新戦略4分野」と位置づけ開発・営業資源を重点配分する。ITではモバイル端末向け製品の拡販、ITOフィルム事業の改善、車両関連ではインド、インドネシア向け成型品事業を本格展開する。海外ではタイの塩素化塩ビ製品工場を立ち上げる。
◇新中計(2016年度)計画 :売上高:3900億円(13年度:3537億円)、営業利益:450億円(360億円)