2014年05月01日 |
産総研、気体中キラリティの簡便な検出法を開発 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:産業技術総合研究所 |
産業技術総合研究所は1日、微細なしわ(マイクロリンクル)状の溝に閉じ込められた液晶中に自発的に形成された周期的な液晶配向構造が、気体試料中のキラリティ(掌性)を持つ光学活性分子とその利き手の検知に利用できることを発見したと発表した。 揮発性物質の気体試料の検知・分離(光学分離)には、高価で煩雑な分析手法が必要であり、簡便な検知手法が求められていた。 今回開発した技術は、液晶に溶け込んだ気体分子のキラリティに応じて、マイクロリンリンクル中の液晶の配向構造が変わる新しい現象を利用したもので、構造変化は液晶に気体試料を吹き付けるとすぐに起こり、偏光顕微鏡だけで容易に観察できる。このため、微量の気体試料中のキラリティを常温常圧下で迅速に評価できるセンサーシステムを容易に校正できる。 こうしたことから、香料などの揮発性化学品分析、環境モニタリングなどへの応用が期待される。 |