2014年05月16日
積水化学、「住・社会インフラ事業拡大」に意欲
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:積水化学工業

積水化学 環境・ライフラインカンパニーは16日、「ストックビジネス体制確立」を基本戦略に据えた2014ー16年中期経営計画を発表した。前回中計(11-13年)では「ビジネスモデル大改革」を掲げ、パイプなど汎用品の単品ビジネスを設計や工事まで引き受ける、バリューチェーンビジネスに転換する方針を打ち出した。

新中計はその第2ステップとなるもので、汎用品事業の徹底効率化、ストック分野での事業拡大、海外事業の収益基盤強化、全人材のバリューチェーン化の4本を戦略の柱に掲げた。

特に住・社会インフラストック市場の開拓に力を入れる。「もう単品ビジネスの時代ではない。国内のストック市場にはアベノミクスやオリンピック効果もあり、今フォローの風が吹いている。海外でも東南アジアなどで水マーケットは伸びている。今後は製品も造るが工事もやるといった、エンジニアリングメーカーをめざす。異業種間での競争になるが、がんばるしかない」(高見浩三・積水化学専務 環境・ライフライン プレジデント)。

ストック市場開拓のため、老朽化した管路をリニュアルする水道インフラストック事業や新工法による地下熱エネルギー利用システム、下水管に水の浄化機能を持たせた独自開発の水浄化システム事業などを積極展開していく方針だ。

数値目標として、2016年度売上高3000億円(13年度2400億円)、営業利益150億円(64億円)達成をめざす。