2014年05月20日
竹下宇部興産社長「化学部門を再び成長軌道に」
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:宇部興産
竹下道夫社長

宇部興産の竹下道夫社長は、20日の決算説明会で、2013年度決算で営業利益が中期経営計画「チェンジ&チャレンジ」で示した目標(340億円)を100億円下回る244億円となったことについて「中計方針は変更せず、2014年度を反転攻勢スタートの年と位置付けて対応する」と語った。あくまでも中計目標達成に意欲を示した。

とくに中核となる化学3部門(化成品・樹脂、機能品・ファイン、医薬)の合計営業利益が20億円にとどまったことを深刻に受け止め、「市場環境を再認識し、製販技のベクトルを合わせて、化学部門を建て直す」方針を強調した。

そのために(1)ナイロンチェーンの再構築(2)電池材料等の成長戦略事業や合成ゴムなど今後も拡大可能な中核基盤事業は積極的に強化する(3)成長戦略事業の中でも事業拡大に手間取っているものに
ついては、戦略を見直しながら選択と集中を図り、スピードを上げて収益の柱にするーとの基本方針を貫く。

独自技術を持つ成長期待事業として、航空宇宙分野の「チラノ繊維」、機能性無機材料である「窒化ケイ素」、「新規機能性無機材料」を挙げ、開発体制強化や事業規模拡大に注力する。

同時に「事業環境は引き続き厳しいが、M&Aを含めた攻めの投資を拡大し、再び成長軌道に乗せる」と“反転攻勢”に強い決意を滲ませた。