2014年05月23日
旭化成ファーマ、富士市に血液凝固阻止剤 原薬工場
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成ファーマ

旭化成ファーマ(本社:東京都千代田区、堀一良社長)は23日、旭化成・富士支社(静岡県富士市)内に血液凝固阻止剤(トロンボモジュリン製剤)の原薬製造工場新設を決めたと発表した。

同剤は、製品名「リコモジュリン」で、同社が2008年に創製した。「汎発性血管内血液凝固症(DIC)」を効能・効果とする血液凝固阻止剤で、新しい血液凝固調節作用メカニズムによりDIC 症状を改善する。
現在、原薬は同支社内の富士医薬工場で製造しているが、新棟の建設により更なる安定供給を図る。

<新棟の概要>
◇立地:静岡県富士市鮫島2-1
◇建物:地上3 階建 延べ床面積4,500平方メートル
◇工期:2015 年4 月着工(予定)
   :2016 年6 月竣工(予定)
   :2017 年4 月稼働(予定)

<用語の解説>
■「リコモジュリン」
遺伝子組換え技術を用いて生産したヒトトロンボモジュリン製剤。トロンボモジュリンは、血液凝固の原因物質であるトロンビンの生成を抑えることにより抗凝固作用を発揮する。

■ DIC(disseminated intravascular coagulation:汎発性血管内血液凝固症)
血液凝固系が過度に活性化されることにより、微小血管内に播種性の血栓形成が起こり、虚血などによる血管内皮細胞障害、臓器障害を呈するとともに、止血系因子の消費性低下および二次線溶亢進による出血傾向を生ずる症候群。悪性腫瘍、感染症などに高頻度に合併して発症する。予後著しく悪化することが知られている。「播種性血管内凝固症」、「播種性血管内血液凝固症候群」とも呼ばれる。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1400811058.pdf