2014年06月03日 |
カネカ子会社、射出成形と絵柄同時転写のシート開発 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:カネカ |
カネカは3日、連結子会社の龍田化学(本社:東京都中央区、長野武士社長)が射出成形と同時に高精度のエンボス加工・絵柄転写ができる、「エンボス・絵柄同時転写シート」を開発し、成形加工メーカーへの供試を開始したと発表した。 射出成形品にエンボスを付与する方法としては、一般的に金型内面にエンボスを施した射出成形金型を用い、溶融樹脂を射出する方法が知られている。だが、この方法では金型にエッチングや彫刻によってエンボス加工することになり、高精度のエンボスを得ることが困難とされてきた。 龍田化学が今回開発した転写シート技術は、射出成形時にシートを金型内面に装着し、溶融樹脂を射出成形するだけで加飾製品が得られる。このため、さらなる塗装が不要。金型へのエンボス加工を必要としないため、オーダー対応などの小ロット生産が可能となる。また、さまざまなエンボスと絵柄の組み合わせにより、豊富な加飾表現が得られるなどの特徴がある。 同社は今後、同シートの用途について、自動車内装品をはじめ家電製品など射出成形品全般に広く展開していく方針だ。2019年には50万平方メートル/年の販売を見込む。 |