2014年06月13日 |
「世界の石化製品の需給動向」経産省化学課まとめ |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:経済産業省 |
わが国の石油化学産業を取り巻く情勢が大きく変わる中、経産省化学課は13日、2012~18年を対象とした「世界の石油化学製品の需給動向」を発表した。石化メーカー、商社、有識者らで構成する研究会がエチレン系・プロピレン系誘導品および芳香族製品の需給動向を詳しく調べ、集計した。 ■世界のエチレン系誘導品とエチレンの需給動向 <誘導品の需要> ◇2012年の世界のエチレン誘導品の需要(エチレン換算)は、前年比0.7%増の124.0百万トンにとどまった。13年以降は回復し18年末には158.6百万トン(伸び率平均4.2%)となる見通し。 ◇需要の伸びは地域によって異なり、アジア5.3%、欧州1.5%、北中南米3.3%、中東6.6%、CIS2.7%、アフリカ6.9%で推移する見通し。アジアは日本は0.0%だが、インド(年10.5%)と中国(同6.0%)に牽引される。ほかに韓国は0.8%、台湾2.7%、アセアン3.5%と推定。 ◇日本の誘導品需要は2012年の4.9百万トンから一定程度の経済成長を見込んでも、18年で4.9百万トンと同水準で維持する見込みだ。 <誘導品の生産能力> ◇エチレン系誘導品の生産能力は2012年末時点で157.7百万トンだったが18年末には186.2百万トン、年平均2.8%増で推移する。地域別ではアジアが3.3%、北中南米3.2%、中東3.7%、欧州▲0.6%と見込まれる。アジアでは特に中国が年率5.0%、インド同10.2%と高い能力増加が見込まれる。日本は▲0.8%。 ◇中国の誘導品の供給は12年の15.4百万トンから18年には27.1百万トンに11.7百万トン拡大する。需要は18年には42.9百万トンとなり、12.7百万トン増加する見通し。需要超過幅は1.0百万トン拡大すると見込まれる。アジア全体で見ても18年は生産の62.7百万トンに対して需要は73.8百万トンとなり、11.1百万トンの需要超過に達すると見込まれる。 <エチレン生産能力> ◇世界のエチレン生産能力は12年末の150.1百万トンから18年には188.1百万トンに増加する見通し(年3.8%)。増加幅で見ると、中国の12.6百万トン、北中南米12.5百万トンの増加。日本は▲1.2百万トンと減少。ほかにアジアでは韓国0.2、台湾0.6、アセアン1.8、インド5.1各百万トンのプラス。欧州は▲1.4百万トンと予測。 ■世界の芳香族製品の需給動向 ◇2012年の世界のBTX需要はそれぞれ42.0百万トン(前年比0.7%増)、22.4百万トン(同4.2%増)、39.6百万トン(同12.5%)だった。 ◇12~18年の生産量の年平均伸び率は3.1%、2.4%、4.6%の見込み。 ◇需要は引き続き中国がけん引すると予想される。 ニュースリリース http://www.meti.go.jp/press/2014/06/20140613002/20140613002-1.pdf |