左がAZP（光漏れ無し）、右が従来樹脂

旭化成ケミカルズは19日、分子レベルで複屈折“ゼロ”の光学用新規透明樹脂「AZP」を開発したと発表した。
樹脂の原材料や製法、投資額などは非公開。川崎製造所千葉工場（千葉県袖ケ浦市）に新プラントを建設する。
2015年第1四半期稼動開始の予定。生産設備は順次拡大し、数年後には数千トン規模の生産をめざす。

テレビ、パソコン、スマートフォン、カーナビ等で使用さるディスプレイは、IT機器の高性能化とともに高精細化や低消費電力化が求められている。同社はこうした市場ニーズに応えるため、プラスチック素材としては初めて分子レベル（ポリマー自体）で複屈折ゼロを実現した樹脂「AZP」を開発した。

フィルムやレンズに加工して使用する。複屈折ゼロのため、光の進行を乱さず、鮮明な画像、光利用効率の向上を実現することができる。また、軽量で加工しやすいなどから、ガラス代替も期待できる。

＜AZPの特長＞
■トリプル・ゼロ複屈折　：面内位相差（Re）、厚み位相差（Rth）、光弾性係数（C）がともに‘ゼロ’
■成型物の複屈折ゼロを実現　：従来樹脂でも特殊成型法により、ゼロ複屈折は可能だったがが、AZPは分子レベルでゼロ複屈折のため、特殊な成型条件を必要とせず、生産性、設計自由度が向上する。
■高い物理的化学的特性　（1）高耐熱性：ガラス転移温度（Tg）：135℃ （2）高表面硬度：鉛筆硬度：3H～4H


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1403153901.pdf

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