2014年06月25日
経産省、水素・燃料電池の市場規模、2030年1兆円に
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:経済産業省

経済産業省は24日、水素社会実現に向けた「水素・燃料電池戦略ロードマップ」を発表した。
昨年12月立ち上げた水素・燃料電池戦略協議会(座長 柏木孝夫・東工大特命教授)が今後の水素エネルギー社会実現に向けた取り組みとしてまとめた。

■水素社会実現の意義
(1)省エネルギー :燃料電池の活用によって高いエネルギー効率を実現、大幅省エネにつなげる。
(2)エネルギーセキュリティ :水素は多様な一次エネルギー源から製造が可能。地政学的リスクの低い地域から安価に調達できる可能性がある。
(3)環境負荷低減 :水素は利用段階でCO2を排出しない。
(4)産業振興・地域活性化 :日本の燃料電池分野の特許出願件数は世界1位で、2位以下に対して5倍以上と外国勢を大きく引き離している。日本国内の水素・燃料電池関連の機器・インフラ産業の市場規模は、2030年で約1兆円、2050年には約8兆円と見込まれる。

■ロードマップのポイント
水素の利活用については、技術的課題の克服や経済性の確保などに要する期間に差があるところから、以下の3つのフェーズに分けて取り組むこととする。
(1)家庭用燃料電池や燃料電池自動車等、足下で実現しつつある燃料電池技術の活用を拡大し、大幅な省エネの実現や世界市場の獲得を目指す。
(2)供給側においては海外の未利用エネルギーを用いた水素供給システムを確立するとともに、需要側では水素発電の本格導入も視野に入れ、エネルギーセキュリティの向上を目指す。(2020 年代後半の実現を目指す)
(3)再生可能エネルギー等を用いた CO2 フリーの水素供給システムの確立を目指す。(2040 年頃の実現を目指す)


ニュースリリース
http://www.meti.go.jp/press/2014/06/20140624004/20140624004-2.pdf