2014年07月01日 |
旭化成ケミ、17年度売上高1兆円、営利800億円目指す |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:旭化成ケミカルズ |
旭化成ケミカルズは1日、経営説明会を開き、現況や目指すべき会社像などを説明した。 2014年度業績を、売上高8500億円(13年度7900億円)、営業利益500億円(400億円)、営業利益率5.9%と予想。 「目指す会社像」として、2017~18年度には売上高1兆円、営業利益800億円、売上高営業利益率8%と“存在感があり、収益性の高いケミカルカンパニー”を掲げた。 <主な成長戦略> ■高機能ポリマー事業の拡大 省燃費タイヤ向けS-SBR事業を“旭化成が勝ち抜くための重要ポイント”と位置づけ、シンガポールに続く海外プラント(10万トン)を検討中。アジア・ナンバーワン確保を目指す。 エンプラ(レオナ、テナック、ザイロン、サーミレン)は、新興国を中心に自動車市場が拡大しているため、自動車向け販売比率を高める。顧客ニーズに迅速対応できるグローバルネットワークを強化する。 ■汎用ケミカル事業の基盤強化 国内石油化学事業の構造改善・基盤強化を急ぐ。水島エチレンプラント(年産50万トン)は三菱化学との統合により2016年3月停止する。ANは水島の1号機10万トンと川崎の15万トンを14年8月に停止。設備を水島の2号機20万トンと韓国・東西石化の56万トン、タイ・PTTACの20万トンの3プラントに絞り最適生産化する。SMは水島2プラントのうち32万トンを16年3月に停止し39万トン1プラントとする。ABS樹脂(6.5万トン)は15年12月、SBラテックスは水島の2.4万トンを15年12月に停止し川崎3.6万トンのみとする。 ■新規事業の創出 安価なエタンからオレフィン類を製造するE-FLEXや、ホスゲンを使用しないウレタン原料技術、光学分野では複屈折ゼロの透明樹脂など、独自の触媒・プロセス技術による新規事業、製品開発を急ぐ。 また、成長分野の収益拡大をめざしM&Aにも積極的に取り組む。旭化成グループとして2011ー15年の5年間に累計で1兆円の投資構想を描いている。引き続き収益性拡大のための事業戦略を推進する。 |