2014年07月04日 |
東芝・イビデン、炭化ケイ素から炉心材料製造技術確立 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:東芝 |
東芝とイビデン(本社:岐阜県大垣市、竹中裕紀社長)の両社は4日、耐熱性、耐酸性に優れた炭化ケイ素(SiC)を素材とする原子力発電プラント向け炉心材料の製造技術を確立し、燃料集合体カバー材の試作に成功したと発表した。 原子燃料工業、東大先端科学技術センター(香川豊教授)、東北大学金属材料研究所(後藤孝教授)などと連携して研究を進めていた。 燃料集合体カバー材に適用したSiCは、SiC長繊維で構成した高強度複合材料。SiC複合材の製膜工程に化学気相成長法(CVD)を用い、製膜装置と製膜プロセスを最適化することで、燃料集合体カバー材の量産化に必要とされる従来比20倍の製膜速度を実現した。 また、特殊炭素素材に機械加工を施した型を用いることで、SiC長繊維を燃料集合体カバー材の形状に成形するとともに、CVD装置を長尺化することで、4メートル超の燃料集合体カバー材を密度と強度を保ちながら高い精度で製造することが可能となる。 同技術は、7月7日からチェコで開催される「22th International Conference on Nuclear Engineering」で発表する。 <用語の解説> ■化学気相成長法のCVDとは :Chemical Vapor Deposition の略。原料ガスを供給し、化学反応によって基板表面に膜を堆積する方法。 |