2014年07月10日
出光興産、石炭販売量1500万トン規模に
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:出光興産

出光興産は10日、インドネシアの鉱山会社、ミトラバラ・アディプルダナ(MA)の12%の株式を取得を発表したが、同社の千葉石炭事業部長は、同社の石炭事業の現状や今後の取り組みについて、概要以下の通り説明した。

(1)当社の石炭事業は1988年の豪州エベネザ鉱山の権益取得に始まり、現在、豪州・インドネシア5鉱山(MA社を除く)で生産量1000万トン強の権益を有する規模となった。うち豪州の3鉱山ではわが国エネルギー企業として唯一、自社による操業管理を実施している。日本のエネルギーセキュリティに積極的に貢献したい。

(2)当社はわが国唯一の石炭・環境研究所を持ち、石炭の効率燃焼・環境負荷低減に向けた技術開発を進めるとともに、物流拠点として、千葉と周南にバルクターミナルを持ち生産・物流・販売・技術開発までのバリューチェーンを構築してきた。日本およびインド、中国などアジア地域では多くの石炭火力発電所建設計画があがっており、低硫黄炭を中心に一般炭の需要は今後さらに増加する見込みだ。

(3)総販売量は1500万トンを超える規模となったが、今後は「市況低下に耐えうる鉱山のコスト削減」と「供給・販売体制の見直し・統合」が課題となる。今回、インドネシアに新鉱山の権益を取得したが、既存の豪州およびインドネシア鉱山では徹底したコスト削減に取り組む必要がある。効率性を高め、シュエ気力のさらなる向上に取り組んでいるところだ。