2014年07月24日 |
大多和プライムポリマー社長「アジア市場展開に注力」 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:プライムポリマー |
わが国ポリオレフィン大手のライムポリマーが、国内で生産体制の再構築化を実現したのを機に、需要の伸長が期待されるアジア市場展開を強化する。同社の大多和保彦社長が24日の記者懇談会で、2014年度の事業計画として明らかにした。 同社は、国内需要の伸び悩みと輸入製品の増加という厳しい事業環境の中で、いち早く戦略課題に取り組み、11年に宇部ポリプロ、13年には姉崎のHD、LLと合わせて3系列、PPで14%、PEで20%の設備削減を実施した。14年末の生産能力はPP年産118万トン(10年137万トン)、PEは54万トン(同67万トン)となる。 こうした設備縮小や物流・調達コストの削減により11年度からの3年間に計100億円と中計目標を60億円上回る合理化を達成した。 14年度からは「成長と飛躍」をテーマに次のステージアップを目指す。国内では引き続き55億円の合理化を計画するほか新製品による差別化、高付加価値化など収益基盤構築を図るが、成長市場であるアジア地域での展開にさらに注力する。 そのため(1)シンガポールに建設中のメタロセン法「エボリュー」年産30万トンプラントの円滑な立ち上げ(2)世界トップレベルの規模(96万トン)展で開中のPPコンパウンド事業の一層の強化を図る。差別化技術を持つ強みを生かし、世界市場で存在感のあるポリオレフィンのリーディングカンパニーを目指す。 同社はまた数値目標として、営業利益を2013年の55億円から2016年には70億円、2020年頃にはイメージとして100億円達成を掲げた。 【大多和社長】 国内では需要構造に見合った生産体制の構築が一段落する。輸入品の脅威は減らないが、生産最適化で90%の稼動率を目指す。三井化学も基本的に考えは同じだ。マーケットイン方式を先頭切って推進していくつもりだ。アジア市場は拡大の余地がある。マーケットの変化を確実にとらえ、差別化、集中化によって新規市場を獲得していきたい。 |