2000年11月07日 |
樹脂の中国向け輸出、9月はPOが全て前年割れ |
累計も同じく3樹脂がマイナス成長に |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:なし |
汎用5樹脂(ポリオレフィン3樹脂とPSならびにPVC)の9月における対中国向け(香港向けを含む)の輸出通関実績は、PSとPVCが引き続き前年同月を上回ったものの、ポリオレフィン3樹脂は軒並み前年同月割れとなった。これに伴う1月から9月までの累計も、同様にポリオレフィン3樹脂がすべて前年同期を下回るかたちとなっている。 ポリオレフィンの9月の対中輸出のうちでも特に縮小幅が大きいのはLDPEとHDPEの両ポリエチレンである。LDPEは24.4%、HDPEは33.8%それぞれ前年同月を下回っている。これら両樹脂は、中国以外の国に対する輸出も著しく減少している。その背景は、両樹脂のアジア地域全体における引き合い価格の上昇率がオレフィンのそれを大幅に下回るものであったため、多くのポリエチレンメーカーが契約を思い切って抑制する行動に出たことにあると見られている。 ポリオレフィン業界によると、中国向け輸出通関数量は10月も引き続き低水準にとどまったという。中国の需要家の多くが先安観を強めて引き合いを絞っていることによるもので、11月についてもにわかに事態が好転する可能性は少ないと見る向きが多い。 各樹脂の9月ならびに累計の中国向け実績は以下の通り。かっこ内は前年比。 [9月] ▽LDPE=1万4,913トン(75.6%) ▽HDPE=1万509トン(66.2%) ▽PP=1万5,566トン(89.3%) ▽PS=1万8,822トン(142.4%) ▽PVC=5万5,163トン(108.1%)。 [1~9月計] ▽LDPE=13万1,381トン(96.8%) ▽HDPE=10万4,536トン(88.7%) ▽PP=13万5,108トン(88.4%) ▽PS=13万5,659トン(122.8%) ▽PVC=44万8,443トン(105.0%)。 |