2014年08月05日
竹中など、エネ消費量少ない「ECMセメント」開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:NEDO

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は5日、竹中工務店、鹿島建設などのグループが、セメント生産の際のエネルギー消費量と二酸化炭素(CO2)排出量を従来比6割以上削減するエネルギー・CO2・ミニマム(ECM)セメントを開発したと発表した。

鉄鋼の製造工程で副産物として発生する高炉スラグを多量に含有したセメントは、施工と品質上の課題があったが、今回、成分構成と粒度構成、建設技術の融合により、これらの課題を克服するECMセメントを開発した。

コンクリート構造物は、エネルギー・CO2原単位を30-60%削減できることも確認した。また、ECMセメントは、従来の高炉セメントよりも発熱が少なく、熱ひび割れ抵抗性に優れる特徴も有している。

同プロジェクトはNEDO、竹中、鹿島、デイ・シイ、日鉄住金高炉セメントの各社がメンバー。ほかに東京工大、太平洋セメント、日鉄住金セメント、竹本油脂が参加し共同研究した。

今後は、開発したECMセメントの更なる性能改善を進め、躯体構造物(建築地下躯体、土木構造物)を対象に早期の導入と普及を目指す。