2000年11月06日
シェル/BASF/アトフィナ、米テキサス州でC4コンプレックス建設
来年2Q着工/2003年上期稼動~ブタジエン抽出40万トン設備など
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:BASF

 シェル・ケミカル、BASFコーポレーション、アトフィナ・ペトロケミカルズの3社は2日、合弁会社Sabina Petrochemicals社が米国テキサス州Port Arthurにおいて、世界スケールのC4オレフィンコンプレックスを建設、運営することを承認した、と発表した。現在、3社による協定の交渉は最終段階にあるもので、2001年第2四半期にも建設に着手、2003年上半期中の稼動を予定している。
 Sabinaにはシェルが60%、BASFが24%、アトフィナが16%出資している。今回の計画は、ABBルーマス・グローバルとZazhry Construction Corporationのコンソーシアムに発注する予定で、工事に携わる従業員数は900人規模となる見通し。
 今回の設備の建設地は、現在建設が進められているアトフィナのリファイナリー設備のとBASFフィナ・ペトロケミカルズのナフサクラッカー設備の間に建設される。建設する設備は、独BASFのライセンス技術によるブタジエン抽出設備とUOPのInAlk技術を採用した間接アルキレーション設備の2つで、使用するスチームは約3分の2がシェルから、残りは来年2Qに完成するBASFフィナペトロケミカルズの設備から調達する。ブタジエン抽出設備の能力は年産約40万8,200トン(9億ポンド)で、BeaumontやPort Arthur、Orangeなど、テキサス州南東部のプラスチック、ゴム製品向けに供給する。なおSabinaは、パイプラインでブタジエンを供給する予定。
 またアルキレーション設備の能力は年産約30万トン(6億6,200マンポンド)で、ハイオクガソリン向けに供給する。現在の計画では、BASFがブタジエン抽出設備とアルキレーション設備の両方をオペレーションする。