2000年11月02日
ポリオレフィンメーカー、当面の輸出を大幅削減
アジア市況の軟化に対処して
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 ポリオレフィンメーカーの多くは、当面各種ポリオレフィンの輸出を大幅にカットする方針を固め、安値の成約を見送る行動に徹し始めた。このため、中には、11月の成約量を従来の5分の1に減らすところ出てきている。
 ポリオレフィンメーカーがここにきて輸出を思い切って削減する決意を固めたのは、中国を始めとしたアジア市場全体に石油化学製品の先安感が広まってきたことによって引き合い件数が目立って減少するとともに提示価格が急速に下降してきたことによる。これには、韓国の石油化学企業の多くが減産を表明しながら実行に移らないままきていることや、余剰オレフィンをアジア市場に安値で放出し始めたことも少なからず影響していると言われる。
 最近のアジア市場におけるポリオレフィンの平均相場は、LDPEのフィルム用品種がC&Fトン当たり760ドル、HDPEの同じくフィルム用が同680ドル、L-LDPEが同690ドル、PPのホモポリマーが同650ドル--となっている。10月にはいったん同30~50ドルの幅で上昇したが、その後反落して9月のレベルに戻りつつあるわけ。