2014年09月02日
NEDO、石炭ガス化発電で世界最高の冷ガス効率達成
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:NEDO

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2日、石炭ガス化複合発電(IGCC)技術プロジェクトで、ガス化に使われた発熱量が生成ガス発熱量に転換した割合を示す冷ガス効率が82%と世界トップレベルを達成したと発表した。9月10日に東京都港区のホテルオークラで開催される「石炭ガス化国際シンポジウム」で詳細発表する。

このプロジェクトでは、温室効果ガス発生量の低減を目的とした高効率な酸素吹IGCC技術の開発および酸素吹石炭ガス化技術の特徴を活かし、送電効率の損失を抑制する効果的な燃焼前CO2分離・回収技術の開発をNEDOと電源開発が共同で実施した。

商業機の20分の1程度の規模のガス化炉を有するパイロットプラントを電源開発若松研究所に建設し、実証機の設計への反映を意図した目標を設定して開発に取り組んだ。

その結果、世界トップレベルの冷ガス効率82%を達成し、1500℃級ガスタービンの導入を想定した場合、送電端効率約46%達成の見通しが得られた。

この成果は、石炭火力発電から排出されるCO2を大幅に削減させる石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)とCO分離回収を組み合わせた実証試験である大崎クールジェンプロジェクトに反映されている。


<用語の解説>
■IGOCとは :Integrated coal Gasification Combined Cycle の略で石炭ガス化複合発電。