2014年09月04日 |
帝人、アラミド繊維が深部採掘作業でCO2削減や省エネに貢献 |
【カテゴリー】:環境/安全 【関連企業・団体】:帝人 |
帝人は、テイジン・アラミド(本社・オランダ・アーネム市)が製造・販売するパラ系アラミド繊維「トワロン」が、深部採掘作業でCO2排出量を年間10万トン以上削減し、20%の省エネルギーに貢献していると発表した。 従来、深部採掘には鋼ワイヤー製の巻き上げロープが使用されているが、これを「トワロン」製のものに置き換えることにより、費用面および持続可能性の面で効果があることがテイジン・アラミド独自の算定モデルで確認された。 2000メートルを越える深さでの採掘作業では、鋼製ロープの巻き上げに際しての重量によるエネルギー消費量が大きな問題となっている。これに対し、「トワロン」製ロープは、同じ直径の鋼製ロープと同程度の強度を持ちながら、重さがわずか20%程度であることから、少ないエネルギーでの巻き上げが可能となり、これによりCO2排出量や作業費用を削減できる。また、潤滑油が不要となるため、維持費の低減にも貢献できる。 こうした価値が確認されたことにより、テイジン・アラミドとカナダ政府やカナダの複数の鉱山、米国のロープ製造会社およびカナダの機械工学系コンサルタント会社の間でコンソーシアムが設立され、現在、鋼ワイヤー製のロープと「トワロン」製ロープを比較した事例研究が重ねられている。 同コンソーシアムでは、こうした「トワロン」の特性や、それによりもたらされる価値をさらに展開するため、2014年中に行われる次段階の研究に向けて、軽量巻き上げローププロジェクトに関心のある各社の参加を呼び掛けている。 |