2014年09月17日
東レ、SiCトランジスタ向け感光性耐熱レジスト開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東レ

東レは、17日、次世代パワーエレクトロニクスに用いられるシリコンカーバイド(SiC)トランジスタ向けに、製造工程であるイオン注入プロセスを大幅に簡略化できる感光性耐熱レジストを開発したと発表した。

これまでに、つくばイノベーションアリーナにおけるパワーエレクトロニクス共同研究体「つくばパワーエレクトロニクスコンステーション」(TPEC)で、この開発品を適用したデバイス製作の実証を行い、従来の無機酸化膜を用いたプロセスと同等レベルの電気特性が得られることを確認している。
東レは昨年、SiCダイオード向けに開発した感光性耐熱レジストについて、TPECでのデバイス製作の実証に成功していた。

今回、新たに開発した感光性耐熱レジストを用いたSiCトランジスタ製造プロセスを確立したことにより、SiCダイオードとSiCトランジスタによる「フルSiC」パワー半導体モジュールに対応した材料提供が可能になった。
東レは今後、同開発品の量産プロセスへの適合を目指し、材料・プロセス両面での最適化を進めていく方針。
今回の成果は、9月22日から開催される「第10回ヨーロピアン コンファレンス オン シリコン カーバイド アンド メタルズ(ECSCRM 2014)」で発表する。