2014年09月19日 |
バイエル、素材部門分離し完全ライフサイエンス事業に |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:バイエル |
バイエルHDは19日、ドイツ・バイエル(本社:バクーゼン)が今後、完全にライフサイエンス事業(ヘルスケアおよび農業関連)に注力する新しい経営方針を決めたと発表した。ポリマーなどの素材関連事業は分離・別会社化し、「2つのグローバル企業を創り出す」方針。18日に開催した監査役会がバイエル社経営委員会の提案を承認して決まった。 同発表によると、新方針の骨子は、 (1)ヘルスケア事業と農業関連事業に集中する (2)素材科学事業は遅くとも2016年までに上場させる (3)分離計画はバイエル、素材科学事業の双方に利益となる (4)従業員数は今後数年にわたって同レベルを維持する など。 現在、バイエルグループに属する企業のプロフォーマ(見積上)売上高は約290億ユーロ(2013年)。社員数は合わせて約99,000人(ドイツ国内は29,500人)。このうちライフサイエンス事業は総売上高の約70%を占める。 素材科学事業は今後12カ月から18カ月以内に別会社化し上場させる。 分離後の素材科学事業は、欧州で第4番目に大きく、プロフォーマ売上高は全体で110億ユーロ以上(2013年)の企業となる。新会社は世界で約16800人(ドイツ国内約6500人)の社員が所属する新しい社名の別会社となる。本社はバクーゼンに置く予定。 バイエルは、こうした決定を行った理由として、「バイエルグループ内で今後ライフサイエンス分野が成長していくためには多額の投資が必要となる。素材科学事業に対する適切な投資が確保できなくなる」ことをあげた。また 「素材科学事業はすでに近代的で競争力のある大規模生産施設を運営し、事業状況も良好だ」と強調した。 ニュースリリース http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1411107446.pdf |