2014年09月19日
生物研と東大病院、角膜再生に適した新素材開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:農林水産省

農林水産省の農業生物資源研究所(生物研)は19日、東京大学医学部附属病院と共同で、ブタコラーゲンから角膜再生に適した透明性の半球面形状の新素材「アテロコラーゲンビトリゲル膜」の開発に成功したと発表した。

この新素材は、ウサギの眼への移植実験では炎症などを起こさず、透明性を維持して良好に定着した。また、この新素材を足場としてヒトの角膜内皮細胞を培養することで、角膜内皮組織を構築できた。

これらのことから、アテロコラーゲンビトリゲル膜は、生体適合性に優れた角膜再生材料として利用できることが明らかになった。
今後、東京大学医学部附属病院では、この成果を利用して、角膜移植が必要となる水疱性角膜症などを治療する技術の実現に取り組む方針。