2014年09月19日
農研機構、世界初・ナスの全ゲノム解読に成功
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:農林水産省

農林水産省の農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)は19日、かずさDNA研究所と共同で、ナスの全ゲノム(生物の設計図)の解読に世界に先駆けて成功したと発表した。この成果は、国際科学専門誌「DNA Research」電子版(日本時間9月19日午前0時)に掲載される。

海外では、同じナス科作物の中でもトマト、トウガラシ、ジャガイモの研究が先行して行われており、ナスはアジア原産の野菜のため、日本の研究が先行していた。
今回、ナスの全ゲノムの配列を解読するとともに、約4万2000個の遺伝子の存在を明らかにし、病害抵抗性に関わる遺伝子や機能性成分の合成などに関わる遺伝子を多数発見した。

今回明らかになった遺伝子の情報を活用したり、得られたゲノム配列情報をもとに、いまだ明らかにされていない遺伝子の機能を明らかにすることで、例えば広く流通しているF1品種や地域に定着している地方在来種種に、病気に強い特性や食品としての機能性の高い特性を持たせる新品種開発の加速化につながるとみている。